ビヨンドミート(BYND)の株価・決算・今後の見通し

ビヨンドミート(Beyond meat)はカリフォルニア州エル・セグンドにある代替肉の開発、販売を行う米国企業です。

ビヨンドミート(Beyond meat)の販売する「代替肉」とは?

代替肉とは読んで字のごとく「肉の代わりとなるもの」ですが、原材料は大豆などの植物由来のタンパク質です。ビヨンドミート (Beyond meat)の開発・販売している代替肉は、肉の分子構造を極めて高い精度で再現することで、食感や色、香りや触った感触まで限りなく肉に近づけていることが特徴です。社名自体が「肉を超える(Beyond meat)」ですから、肉と違う感触を目指す代替肉なのではなくあくまで肉に近づけることがコンセプトなのでしょう。

ビヨンドミート (Beyond meat)が電子顕微鏡とレーザー顕微鏡で拡大した豚肉のソーセージと代替肉の写真を公開していますがこれを見ると構造をよく再現していることが伝わります。

Beyond meat PRESS RELEASEより

上がビヨンドミートが開発した「代替肉」で、下が豚肉です。実際の商品も見た目から肉そっくりになっています。

Beyond meat PRESS RELEASEより

ビヨンドミート(Beyond meat)は研究開発に非常に力を入れており、売上高の6.9%を研究開発につぎ込んでいます。同じ食品メーカのネスレやケロッグが1%強の割合であることを考えると非常に高い数字だと言えます。

Beyond meatは売上の6.9%を研究開発につぎ込んでいるそうです。

具体的に代替肉のメリットを挙げてみました。

代替肉のメリット

・牛などの家畜を育てる過程で作られる二酸化炭素と、その二酸化炭素が影響する地球温暖化などの環境問題は近年大きく取り上げていますが、植物由来の代替肉を使用することでこの二酸化炭素量を減らすことができます。
・動物性のタンパク質を食べすぎることが原因の1つと言われている生活習慣病や、生活習慣病によって引き起こされる心臓病や糖尿病などのリスク軽減につながると言われています。

米国の食肉市場は年間2700億ドルという巨大なものですが、このようなメリットを武器に食肉市場の一角に食い込むことがビヨンドミートの目標だと思われます。
それでは、ビヨンドミートの決算書を細かく確認していきます。

ビヨンドミート(Beyond Meat)の決算書

2020年1月〜3月期決算のポイント

総収益(Net Revenues)は約9710万ドルで、前年同時期に比べ141%増の増益でした。
・総収益から生産コストを引いた売上総利益は377万ドルで、売上総利益率(Gross Margin/粗利率)は38.8%でした。
・純利益は180万ドルで1株当たりの利益は0.03ドルでした。

こちらが発表された1月〜3月期の決算書です。

EDGAR HPより

売上高(Net revenues)、営業利益(Income from operations)、当期純利益(Net income)をそれぞれ抜き出しみます。

売上高は前年の同時期を比べ141%増と大幅な増収を達成しています。また昨年は赤字だった、営業利益と純利益も黒字になっています。数字だとイメージがしづらいのでグラフにまとめてみます。

売上の内訳を見ていきます。決算書によると、ビヨンドミートは主に4つの販売経路を持っているとのことです。

ビヨンドミート(Beyond meat)の部門ごとの売り上げ

ビヨンドミートは主に4つの販売経路を持っています。
・アメリカ国内小売業向け(US Retail)
・アメリカ国内飲食店向け(US Foodservice)
・国外小売業向け(International Retail)
・国外飲食店向け(International Foodservice)

それぞれ代表的な展開先をご紹介すると、アメリカ国内小売業向け(US Retail)であれば「コストコ」、「ウォルマート」などがあります。

アメリカ国内飲食店では、「ダンキンドーナッツ」や「フライデーズ」などが展開先のようです。

国外向けの展開先では「スターバックス」や「テスコ」などがあります。

では、それぞれの販売経路ごとの売り上げを見てみます。

EDGAR HPより

数字をピックアップした表が下記になります。

どの販売経路でも同年の前月比を大きく上回る売上を得ていることが分かります。こちらもイメージしやすいようにグラフにまとめてみました。

決算発表においても社長兼CEOのイーサン・ブラウン氏は「コロナウィルスの影響によって、ますます厳しくなる環境にも関わらず、期待を超える決算となったことは誇らしいです。」と語っています。

アメリカ国内小売業向けの販売が全体の中でも大きな割合を占めており、また増加率も非常に高いことが分かります。コロナウィルスの影響による飲食店営業自粛があったにも関わらず、増益を確保できたのはこの小売業向けの販売が貢献したのだと考えられます。とは言え、飲食店向けの売上もビヨンドミートの大きな柱ですから、3月以降の影響については注意して見ておく必要があるかと思います。

ビヨンドミート(Beyond meat)の株価をチェック

それではビヨンドミートの株価推移をチェックして見ます。上場後、大きく値上げしたにも関わらず、その後、大きく下落しています。

ビヨンドミートの株価推移

2019年の10月に43.2%という大きな下落をしています。これは、株が上場した際に、大株主や会社役員などの公開前に株主だった人物に対して、公開後一定期間、市場で売買することができないように交わす「ロックアップ」期間が解除になったこと、また10月下旬に発表された決算が投資家の大きな期待に応えるほどではないと判断されたことが原因と言われています。

今後の展開

今後の気になるポイント

・コロナウィルスの影響によって、特に3月後半から影響が強くなったという飲食店での売上減少の余波
・新たな展開先におけるサービスの定着

今後の新たな展開先として、中国やカナダの「スターバックス」、カナダの「マクドナルド」での限定施策などが挙げられており、これらのサービスが定着するかが大きな鍵になるかと思います。

決算発表にて社長兼CEOのイーサンブラウン氏は「従業員や家族の健康と安全が会社にとって最も優先すべきことです」と語っていました。同時に、「特に3月後半からコロナウィルスによる影響として飲食店での売上の落ち込みを経験しました。」とも語っており、やはり飲食店の売上低下がもたらす影響を注視する必要があるかと思います。

御拝読ありがとうございました。

※投資は元本が保証されません。損失が出る可能性を考え、投資するかどうかは自分自身で考え、失っても生活に支障が出ない余剰資金で行うことが大切です。

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